MOON CRY
もう完璧遅刻であたし達は
急がず普通に行くことにした
「あ…?
紗瑛と葵じゃん♪」
声をかけてくれたのは
大雅さんだった
大雅さんの他には
翼っていう同い年の男がいた
「今から翼ん家行くけど
2人とも来ねえ?」
あたし達は学校があるし
戸惑っていると
「行こーよ」
葵は少し興奮気味で
あたしに問い掛けた
「学校は?」
「いーじゃんそんなの」
葵〜…
んまぁ楽しそうだから
いいかなっ
「行きます♪」
あたし達は笑顔で言うと
大雅さんと翼が
単車の後ろにのせてくれた
――…単車初めてだぁ
「気持ちーだろ?」
「やばいっ♪」
あたしは翼の後ろに乗った
単車は思ったより
怖くなく気持ち良かった
いつかは前に乗りたい…