MOON CRY





「怖くないから
ひどいことはしないから
黙って掴まってろ」




その男の人はゆっくり…
優しく…優しく
話しかけてくれた



安心したあたしは
ゆっくり走るバイクの後ろで
眠っていた




「おい…おい!」



ん?
えっ?
何?



あたしの頭の中は
?で埋めつくされていた



「ここ…どこですか?」



「ん?俺んち」



あたしが呆然としていると
「お前さぁ、バイクの後ろで寝るとか危ないぜ」




男の人は笑いながら言った



葵も笑っていた



「葵?何この状況」



葵の話を聞くと驚くことが
たくさんあった




今さっきあたしが
話してた人は
なんと…
MOONの総長さんらしい…




16歳で総長は
凄いってこととか
MOONのこととか
あたし達は
助けてもらったんだよ




葵はそう言っていた




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