お姫様と王子様
家に居ても何だかむずむずするから…
ちょっと外をブラブラしよう。
そう思い、夕方
俺は“あの場所”へ向かった。
やっぱり俺、異常だろ…
こんなに誰かのこと想うなんて初めて。
本当は行きたくない、
美香との思い出の場所に来ると、泣けてきた。
ここが唯一のデート場所...
俺は前みたいに花壇の目の前のベンチに座った。
そう、俺はあの“美香に告白した公園”に向かって
足が勝手に進んでしまっていた。