お姫様と王子様
──────────か
────────────────美香
この声は…──────
あれ、それになんか暖かい。
あたし、屋上にいたよね…?
あたしが目を開けると、目の前にはずぶ濡れの奏がいた。
「美香!!」
横になっているあたしに奏は抱きついてきた。
奏の濡れてる髪があたしの頬にあたった。
「かな、で?」
あたし今、フカフカのベッドに寝てる…?
あたしはビックリして、周りを見回した。
当然、屋上でなければ保健室でもない。
「ここ、どこ?」
「俺の部屋」
奏はニコニコして言った。
奏の部屋!?