お姫様と王子様
「おじゃましまーす」
「ただいまー」
「美香、おかえ・・あら!お友達も一緒?」
キッチンからお母さんが出てきた。
「おじゃましてます」
「あら~お行儀良い子♪じゃあ美香の部屋で待ってて。紅茶持っていくから」
「遥、こっちこっち」
あたしは遥を手招きした。
「美香、お母さん優しいね。いいなぁ~!」
「でしょ。でもお父さんは怖いよ」
「そうなの!?」
「だってさ、婚約相手がどーだとかって言うんだよ?」
「たしかにね~」
「あ、ここがあたしの部屋だよ」
あたしはドアを開けた。
「うっわ!広っっ!!!」
遥は毎回同じようなリアクションをしてる気がする。