お姫様と王子様





「鷹野さん、お久ぶりです」


「あぁ~那津子さん、どーも。本日はありがとうございます」


父親らしき人物が言った。



那津子とは母の名前。





「ほら卓(タク)、あいさつしろ」


その父親は後ろを振り向いた。



すると、後ろからスーツ姿の青年が現れた。




「初めまして美香さん。お話は父から聞いております」


「こ、こちらこそ初めまして…」




ヤバい。この人…


かっこいい!!



長身で無造作にセットされた黒い髪の毛、


そしてシャープな顔立ち。



まるで……








奏みたい────…







< 93 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop