お姫様と王子様
「た、卓さんは将来の夢とかありますか?」
「俺?俺はやっぱり…親父の跡継ぐかな」
だろうね。
「…ねぇ美香さん」
卓さんがあたしの方に身を乗り出してきた。
「ここ、抜けない?」
「え?」
突然の出来事によく分からなかった。
「父さん、俺らちょっとここ出るから」
「あぁ~行っておいで!
なんだったら明日の朝迎えに行っても良いぞー」
がははは
卓さんのお父さんは大きく笑った。
母は…
「ふふふ、仲良くね~」
ちょっと!大事な娘なのに!!
そんなのんきに笑ってて良いの?