4人4色。
「それ、」


いきなり水也がわたしの髪を指差して声をかけてきた。


「え?」


「それ美羽のじゃなかったか。」


ああ、シュシュのことか。


「あ、うん。そだけど。」


すると水也がわたしの髪に手をかけてシュシュをするっととった。


「ええ!?なに!??」


「そっちのがおまえっぽい。」


そういってシュシュを美羽の方にポイッと投げて美羽にかえした。


黒ゴムだけでくくったわたしの髪。

かわいいヘアゴムでくくった美羽の髪。


そーかそーか。


「どうせ、女らしくないし―。」


そういってふんっとぶすくれた。


「ちがうっつーの。
昨日のがよかった。」


そういって水也がわたしの頭をぐしゃっとした。


「昨日のってサイドポニーテール?」


「しらねーけど。
いちいちすねるなよな。」


そういって次はバシッと頭を叩かれた。




やばい。


顔がゆるむ。
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