４人４色。

わいわい話してる間に三原荘につき、それぞれ別れた。


「じゃあ雅！
明日また連絡するから♪
水也も悟吏もばいばーい。」


そういって美羽はドアノブには手をかけた。


「美羽。」


低い水也の声が美羽の名を読んだ。


「水也？なぁに？」


美羽がきょとんとして水也をみつめた。


「明日、親と会うんだろ？
あんまり無理するなよ。」


水也がそういうと美羽はすこし顔を輝かせてうん、と頷いた。


美羽の家は複雑だ。


水也はよく気がつくから美羽の不安な気持ちが分かっていたんだろう。


美羽が部屋に入っていったあとにも美羽の嬉しそうな顔と水也の美羽を心配した目が頭から離れなかった。




自分の部屋の鍵をガチャっと開けるときちんと揃えられた黒のハイヒールが目に入った。


久しぶりに見る、このハイヒールは、


「ママ！」


「お帰り、雅。久しぶりだねぇ。」

一ヶ月ぶりに見る大好きなママのもの。