4人4色。
もうこうなったらヤケだ。

美羽、水也の順で電話かけまくってやる!!


ケータイを再び荒々しく開いて美羽に電話をかけた。


これまた美羽はなかなかでない。


まだお母さんと一緒にいるのだろうか?

もう切ろうかと考えてたところで呼び出し音が止まった。


「あ、もしもし美羽?」


『―――…』


「もしもし…?」


『、っみやびぃ―…』

弱々しい美羽の声があたしの耳をかすめた。


「…美羽?どうかした?」


『ママと、お話中で…っえっと…』


「そっちいこうか?」


『大丈夫…。
ちゃんと誕生日パーティーのときには帰るから。』


「…わかった。
じゃ、ね。」


そういってあたしから電話を切った。


シーン、とした空間であたしはいてもたってもいられなくなった。


自分の誕生日にも関わらず美羽が心配でたまらない。


わたしはすっくと立ち上がって財布だけ持って玄関に向かった。


バカなあたしは結局美羽を見捨てたりできない。
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