4人4色。
「もう…ふたりともやめてよー。」


三人の声がガンガン聞こえて不愉快きわまりない。


…あと10分。


「おい、雅。
変な意地はってないででてこいよ。
このままじゃ去年より後悔する誕生日になるぞ。
…あと10分でも祝わないか??」


うるさい、馬鹿水也…。

あたしは布団をガバッと被った。


「もう、帰る…?」


1分前、いいだしたのは美羽だった。

わかってたけどね。


「30、29、28…」

美羽を無視して悟吏がカウントダウンを始めた。


あいつが美羽を無視するなんて珍しい。


「16、15、14」
「雅、」


優しい水也の声に肩がビクリと上がった。


「誕生日、おめでとう。」
「3、2、1…0ー。」



あたしの誕生日は終わった。


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