永遠の時間
「長くは生きられない。自分の体のことは、自分がよく分かってる」
聖奈は、真っ直ぐ朱夜を見て言った。朱夜は、何も言えなかった。
「それでも・・・それでも、そばに居てくれる?」
聖奈は訊いた。朱夜は決意した。聖奈を守ろうと。何があっても。
「当たり前だろ。病気だからって、聖奈が聖奈じゃなくなるわけじゃない。好きだっていう気持ちは変わらないから」
朱夜は言った。聖奈は、涙をこらえながら頷いていた。
そして、朱夜は優しく聖奈にキスをした。
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