永遠の時間
「久しぶり」
冴歌はいつもの笑顔で迎えてくれた。聖奈が居なくなってから、学校には行っていなかった。
「朱夜、今から海行かない?」
「海・・・うん」
冴歌と海に向かった。聖奈と一緒に来た海。二人で泣いた海。
「朱夜?」
冴歌に名前を呼ばれ、
「あっ、ごめん」
朱夜は謝った。
「どうしたの?」
「ここの海、聖奈と一緒に来た」
朱夜は言った。
「そっか。聖奈、海、大好きだったから」
冴歌の過去形の言葉に、改めて聖奈が居なくなったことを実感した。
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