噂の5人は謎多し!?
「――やっぱり君みたいな奴が1番イライラするんだよ!!?」


貴族の生徒が再び殴りかかろうとした瞬間、別の生徒が声をだした。


「――ったく、うるさくて寝れねぇじゃねぇか……。静かにしてくんねぇかな?特にそこの成金野郎。お前が1番うるさいんだけど?」


その生徒は貴族の生徒を指差しながら言った。それを聞いた貴族の生徒は怒りながら叫んだ。


「この僕に向かって成金野郎だと……!?ふざけるのもたいがいにしろ!お前なんか僕に何も勝てないくせに!!」


その言葉に対して生徒は鼻で笑いながら応えた。


「はっ?お前何言ってんの?馬鹿だろ。かなわないって、別にお前が偉いんじゃなくてお前の親が偉いだけだろ?だからお前はまったく偉くねぇんだよ!分かったか?」


生徒のその言葉に焦りながらその場を立ち去った。奴隷の生徒は涼輔に何度も御礼を言うと教室から出て行った。

生徒はまだ床に座ったままの涼輔に手を差しのばした。


「大丈夫か?」

「あぁ。何とかな……」


涼輔はその手を取り立ち上がった。立ち上がるとその生徒に向かって言った。


「助けてくれてありがとな。え~っと……」

「月陰 嬰治(つきかげ えいじ)だ。よろしくな」


嬰冶は涼輔に微笑みながら言った。
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