噂の5人は謎多し!?
そのメールの内容には“放課後視聴覚室に来い”とだけ書いてあった。

嬰治はそのメールをジッと見ていた。

そしてメールの内容通り視聴覚室に行くとカーテンは閉められており、電気も付けていないが微かにカーテンから日が入り薄暗かった。


「約束通りちゃんと来たぞ!」


嬰治は暗闇に向かって言った。すると、嬰治とは別の明るい感じの声が聞こえてきた。


「また随分と苛立ったような顔してるな!」

「別に苛立ってなんかねぇよ。それより用件は何なんだ?……あっちの話か……?」


嬰治が問いかけると今度は冷静な感じの声がした。

「まぁ、半分はそうだな。だが、もう半分はお前が関わっている……」

「俺が?」


嬰治が聞き返すと嬰治の足元に一枚の紙が落ちてきた。それを拾うのと同時に今度は女の声が聞こえてきた。


「嬰治のお友達、今日学校に来てなかったでしょ?」

「あぁ。あいつが休むなんて考えられねぇけど……」


すると今度は少しだけ高めの男の声がした。


「実は俺達が調べた結果、その男が嬰治のお友達が学校を休んだのと関わってるんだ」

「なっ……!!?」

「嬰治のお友達確か奴隷なんだろ?どうやらその男がお友達を奴隷として買ったみたいなんだ……」


嬰治が驚いているとまた声の主が明るい声に戻った。


「運が良いのか悪いのかは分かんないけど、嬰治……お前が行け。俺達は周りの奴らを何とかしとくからさ」

「――あぁ。悪いな。お前ら……」

「別にいんだよ!俺達は仲間だろ?」


嬰治はその言葉に対して微笑んだ。
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