雑踏のエントロピー
あれから、いったい何がどうなって明日という日を迎えるまでに至ったのか、未だに信じられない気もする僕だけど、初めからこうなるような気もしていたよ。
君が涙をコーヒーカップの中に溶かしていると気付いた時には、もう決まってたんだ。
どんなに変なヤツだと思われてもいいから、君をそこから誘い出そうって。
『そんな場所から見下ろしたって、遠くに有るものが良く見えるだけだよ。だから、手の届くところまで一緒に行こうよ』