これが俺の体験
その予感が当たらない事を祈っていた。
悪い予感に変わらない事を願った。
だけど……それは思い過ごしだった。
おっちゃんは帰って来て食事が終わると、いきなり切り出した。
「明日、手術を終えた正を迎えに行く」
「ブーーーーッ!」
ボクは飲んでいたコーラを吹き出してむせた。
正お兄ちゃんを迎えに行く?
どこへ?
まさか東京へ行くの?
前触れもなかったため、吹き出したコーラを拭くのも忘れていた。
「明日、米子空港に正が着く。お前も早めに寝ろよ」
本当……なんだ。
お兄ちゃんが……帰ってくる……