これが俺の体験
本で読んだ姿と違う。
怖い姿ではないのに、気味が悪い。
見ているボクの気分がどんどん悪くなる。
「あまり見るな。今のお前はすぐに連れていかれるぞ!」
おっちゃんは目を塞ぎ、ボクは全身を震わした。
あんな存在いらない。
怖いよ……本当に怖いよ……。
「お前は頑張って正の近くにいろ。正は近々入院するが、お前は自分の力を知るんだ!!」
「ボク……」
「正が殺されていいのか?お兄ちゃんを守りたいんだろ?」
やっぱり気付かれてたね。
あの電話から、おっちゃんがボクに何かしたのを知ってたよ。
だからボクは毎日願ったんだ。
力が欲しいって……