これが俺の体験
「誰にも言わないと約束しろ」
開口一番、おっちゃんはそう言った。
ボクは頷き、黙っておくと約束する。
「正は……もう生きれない」
「え?」
「あいつを自衛隊病院から転院させ、米子市に戻したのは良いが、寿命までは伸ばせなかった」
じゃあ……お兄ちゃんは……。
「だが最後の切り札、お前がいる」
「ボク?」
最後の切り札?
ボクに何をさせる気?
「お前には守護霊の上、最上位に位置する守護霊、『守護神』がいるんだ。守護神の力はお前が清き時、絶大なる力を発揮する」
「凄い!」
「でなければ、先程の死神に殺されて当然だ。お前、苦しいけど諦められなかっただろ?」
ゲームの主人公みたいに思ったけど、ボクは生を望んだ。
だから生きれたらしい。
「そして、奴らがお前を狙うのは守護神だけでない。お前の出生に秘密があるんだ」