これが俺の体験
真夏の暑い日。
自分の特殊体質を
恨むように太陽を見上げた。
なんで
こんな身体に生まれたんだろう。
俺は
こんな熱を自在に扱う力なんかいらない。
おかげで真夏は
汗だくになるんだから。
そんなイライラしてる所に母は現れた。
「いつまで寝てるの!さっさと起きなさい」
違うよ。
寝てないよ。
俺は横になってるだけだって。
「1日中ゴロゴロして、邪魔なのよ!」
母の声が耳障りだ。
いつもいつも、俺はこんな声を聞いていたいか?
違う……
自分は静かにいたいだけ。
「あんたなんかいらないのよ!!」
俺は……我慢出来なかった。