ー親愛―
辛かった
シンを失う事が…
これが 私に下された罰なんだ…………………………………………………
もう 涙は流さない
笑顔で シンを《マリアさん》の所に送り出さなきゃ
“シン。私は大丈夫だから、マリアさんの所に行ってあげて…”
“八重。アイツの所に行くのは俺達が幸せになる為なんだ。”
“俺達?”
“そうだ。お前と俺が幸せになる為だ………。俺、アイツと別れてから『もう、きっと誰かを幸せにしてやる事ができない』と思ってた。だけど、お前に出会ってから、変わったんだ。お前が俺を変えてくれたんだ。お前には、話してなかったけど、日本に帰って来てから何度も胸が苦しくなる発作が出てたんだ。お前とあの海岸で出会った時もそうだった。だけど、お前があの時、俺を助けてくれてから、回数が減っていって…今じゃあ一度も発作が出てないんだ。…………お前が俺を変えたんだ。だから、ちゃんとアイツに会って俺の心の整理がついたら、一緒に暮らそう?結婚はまだ、出来ないかもしれないけど、俺のそばにいて、笑ってくれ…”
嬉しくて 嬉しくてたまらず 涙が溢れる
“…うん。待ってる。”
私達は軽くKissをして 抱きしめ合った
それは 私達の新たな一歩