ー親愛―




私は 重い身体を奮わせて エンジンをかけた




“仕方ない。帰るか…”




講義を終えて これから何処に繰り出そうか ワクワクして脚をピョンピョン跳ねている 同じ年の娘達を尻目に 友人のいない私は独り言を言う




別に寂しくなんかなかった




強がりなんかじゃ ない




『孤独』は 小さな時から 慣れっこだ




そんなに大した事じゃない












だけど… 本当は




そう 自分に言い聞かせてたのかもしれない





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