ー親愛―
“本当。助かったよ…。………。ところで、今日の事は誰にも秘密な。ヒ・ミ・ツ”
刺青男は 車のシートに座って私を見上げて 言った
“秘密だらけ”
何の気もなしに 呟いた私の言葉に
プッと吹いて
“本当だな。”
って。その横顔も…なんだか見とれてしまう
決して 格好イイわけじゃないけど… 頬の太い骨がくっきり見えて 女の人のそれとはまるで違う
骨組みの一つ一つ、肌の質感、身体の作りの全部が 私の知ってる物と違う
ああ… これが男なんだ…