ー親愛―




“あの。私、何をしたらイイでしょう?”



何か手伝わないと。と、我に返ってピンクやブルーのファイルに向かい ブツブツと独り言を言いながら 書きものをしている職員さんに声をかけた




その職員さんは 頭を持ちあげると “まずは利用者さんの名前と、その人がどういう人かを知る事が大事だから…話し相手になってあげて下さい”と優しく微笑んだ




………この人 前にファミレスに多田慎二と来ていた金髪の人だ。



髪型も色も 全然違うから分からなかった




名札には《三上大和》と書いてあった




私は三上さんに一言“何か手伝う事があれば言って下さい”と告げて 利用者の輪の中に戻った






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