ー親愛―




私は とっさに自分の存在を隠さないといけないと思い 建物に隠れた




見てはいけないモノを見てしまった




だけど…




もう一度だけ よく見たい




出来る事なら 間近で…




建物の影に隠れながらも 見たい衝動にかわれ もう一度 顔を覗かせる




露わになったその身体は 筋肉質で…だけど 嫌味がない




私は昔から 筋骨隆々の男が嫌いだった




ボディビルダーなんて 論外




そんな私が カッコいいと思うぐらいだから…




相当 イイ身体なんだと思う





そんな身体を惜しげもなく露わにして




古い年代物の 白い乗用車を丁寧に掃除している




私は出て行くタイミングを逃したのと同時に ずっと見ていたくなり しばらくの間その身体を見ていた




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