ー親愛―
新人歓迎会の日がやって来た
仕事が済むと 施設からそれぞれの車に乗り合って この町ではわりと有名な居酒屋に向かった
私と三上さんは 相田さんの車に乗り込み、居酒屋へと向かった
居酒屋はほとんど貸し切り状態で 施設の半分ぐらいの職員達が集まっていた
そこに 多田主任の姿はなく、ホッとした
施設長の挨拶が簡単にあり 乾杯をする時多田主任はやって来た
“遅いっすよ、主任。こっちこっち”
三上さんは 私と三上さんの間に多田主任を招き入れた
な、なんで?
嫌とも言えず 私は渋々席を開けた
会は 和やかな雰囲気の中行われ 煙草と酒の匂いに圧倒された
その匂いの渦に飲み込まれ 私は飲めない酒を勧められてたくさん飲んだ
もう ヤケくそだった
でも酒が身体の中に入ると 身体の中が熱くなりホワホワして気持ちが良かった
何もかも忘れられる気がした