ハントウメイ
教室へつくとすでにSHRは始まっていた。
それより、先生が話してる最中にドアを開けたもんだからクラスの子の視線が一気に私に向けられた。
それを無表情で立ち尽くしていると
「早く席に着きなさい。出席はまだだから」
教壇に立つ担任らしき女が私にそう言葉をかけた。
「……。」
黙って、女を見る。
一瞬視線が合ったけど直ぐに反らし自分の決めれていた席に腰を下ろした。
するとやっぱり話しの途中だったようで、女はさっきの続きであろう話しを話し始めた。
ふと、黒板に目をやると。
どうやら、やっぱりこの女は担任らしい。
[田中 佳子]
タナカ ヨシコ
そう書かれていた。
話しはどいやら軽い自己紹介みたい。
歳は27。独身。
まぁ、興味ないや。
担任の軽い自己紹介が終わり、出席確認が始まる。
それが終わると入学式の説明についての話しだ。
「それじゃ、廊下に出て順番に並んで」
担任がそう少し声を大きくし指示をした。
どうやら入学式の事細かな説明が終わったみたいだ。
皆が一斉に席を立ち廊下に出始めた。
「はぁ…」
席を立った。
何となく、窓のふちに手をつき外を眺めた。
後ろでは廊下に出ていく生徒たちの賑やかな声がする。
その反対、外は静かだ。
窓際でちょうど風通りがいい。
長い髪が顔にかかる、風をよけようと横をむいた瞬間何かをみつけた。