ハントウメイ




「…蓮?」



「ん?」

優しい微笑む彼。



蓮、君はいったい…






さっきの行動が頭から離れられない。



「…なんでもない。」


「ふっ。」


すると彼は立ち上がった。
その瞬間、授業の終わりを知らせるチャイムが鳴る。



立ち上がった彼は軽く手で制服をはらいながら

「行きますか」

なんて言ってくる。




「…えっ」
一瞬固まって彼を見上げる。


今、蓮と一緒に教室に行ったらまたあの彼女達に何か言われるに違いない。


「別々に出た方がいいと思う。」



そう言った私に


「そうだね、」

少し考えてからなのか一瞬の沈黙の後、そう答える。


「でも、鍵かけなきゃなんないからさ。ほらっ」


そう言ってまだ座っている私に手を差し延べる












「……う、ん」

彼から視線をそらし俯きながら返事をして、手をとる。







そのまま私達は屋上をあとにした。






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