ハントウメイ
存在
ガチャン
屋上の扉を閉め彼が鍵をかける。
振り向く彼
「それじゃ、また」
「うん。」
私が返事をすると
軽く微笑んで私の前からいなくなった。
教室につくと、
「玲ちゃーん」
急に名前を呼ばれた。
声のする方を向くと麗奈が立っていた
私と視線が合うと走ってこっちに向かってくる。
そのまま席につく私の近くまでくると彼女は机の前まで来た。
彼女、この麗奈って奴は他の子と違ってなんでかよく私にまとわり付いてくる。
少し変わった子。
「さっきどこ行ってたの?学校くる日に授業抜けるとか初めてじゃん」
そうだっけ。
それより、どこいってたなんて言う必要ないし、言いたくない。
彼と屋上にいたなんて。
「…別に、どこでもよくない」
「まっそうだね!てゆーか今日暇!?一緒に放課後遊ばない?行ってみたい場所あるんだ!」
彼女は可愛い。
見た目だって髪も染めてて巻いてるし、化粧もしっかりしてる。
性格も明るくて元気で。
たまにテンションについていけなくなるけど……
だから彼女がどうしてクラスで一人でいるのかが私には不思議でしょうがない。