ハントウメイ
学校を出ると私は帰りのバスには乗らず駅まで歩いて行った。
約束まであと20分。
駅のファッションビルで時間を潰す。
時間が来ると何も買わずにそこを後にした
駅の時計台の下までくると、
「玲ちゃん!」
名前を呼ばれた。
聞き慣れた男の声。
車のドアをあけ、私と目が合うと手招きする男。
男の元へ行くと、私は慣れたように車の助手席に入りこむ。
バタンッ
男がドアを閉める。
「久しぶりだね。」
「……。」
「それより、高校生かー。制服姿、凄く可愛いよ。」
そう言って男は私にキスをする。
「玲ちゃん本当に可愛いよ」
そういってキスをして興奮してくる男の行動はエスカレートし
私の口に舌を入れ、手を胸に置いてくる。
「ちょっとっ」
そう言って顔を男から反らす。
「…ここでは、止めて。」
そう、こんなとこでは。
「あぁ、ごめんね。君があまりに可愛いくてさ。」
冷静に言ってくる大人の男。
「それじゃぁ行こうか」
そういってエンジンがかかった車は動き出した。