ハントウメイ


学校を出ると私は帰りのバスには乗らず駅まで歩いて行った。




約束まであと20分。


駅のファッションビルで時間を潰す。

時間が来ると何も買わずにそこを後にした




駅の時計台の下までくると、


「玲ちゃん!」


名前を呼ばれた。



聞き慣れた男の声。



車のドアをあけ、私と目が合うと手招きする男。


男の元へ行くと、私は慣れたように車の助手席に入りこむ。


バタンッ



男がドアを閉める。



「久しぶりだね。」


「……。」


「それより、高校生かー。制服姿、凄く可愛いよ。」


そう言って男は私にキスをする。



「玲ちゃん本当に可愛いよ」



そういってキスをして興奮してくる男の行動はエスカレートし

私の口に舌を入れ、手を胸に置いてくる。



「ちょっとっ」


そう言って顔を男から反らす。




「…ここでは、止めて。」

そう、こんなとこでは。

「あぁ、ごめんね。君があまりに可愛いくてさ。」



冷静に言ってくる大人の男。




「それじゃぁ行こうか」

そういってエンジンがかかった車は動き出した。






< 51 / 68 >

この作品をシェア

pagetop