ハントウメイ
そっと彼の頬に手をあてよう腕をのばす
彼が起きるとかそんなの気にしてない
体が勝手にそうさせる。
あまりに自然に自分の体が動く。
彼の頬にあと少しで触れる瞬間、
手首を急に誰かの手によって掴まれた。
それは紛れも無く彼の手で、驚いた私は掴まれた手首から視線を彼へと向けると
「おはよ、玲」
なんて彼が笑顔で言ってきたもんだから、急に自分がしようとしてた事が恥ずかしくなって彼から目を逸らした。
それに、あの蓮の顔………
いつから起きてた?
私がずっと見てたのも気付いてた?
急に起こったことに気持ちが落ち着けなくて、顔に熱が集まるのがわかる。
だけど、ここは冷静にいかなくちゃ。
「うん、おはよ」
目を逸らしたまま彼に言う
……………
だけど何にも彼から言葉がはっせられない
少しの沈黙が怖くて、彼に目を向けると視線が合う
すると彼は小さく笑って言う。
「はぁ〜、息止まるかと思った。」
「…っな」
やっぱり、もしかして
「だって玲がさ、ずっと見てるから。」
っ!!やっぱり…
思わず赤面する私に彼は言葉を続ける
「それに…
俺に触ろうとした?」