Melt Down
「・・あ。」
この間、カッター貸してくれた人だ。
そうだ、思い出した・・・。
「このあいだは、どうも。」
あれがあったおかげで、鉛筆削れて、美術の課題も出せたんだ。
あの日は、カバンひったくられて全部無かったから・・。
で、たまたま廊下通ったこの人になんとなく、声かけて・・。
美術用の鉛筆削るためのカッター借りた。
「ああ、別にいいよ。大丈夫だった?」
「ええ、おかげさまで。これ、お返ししますね。」
カバンのなかから、カッターを出す。
でも、なんでこの人に声かけたんだろう・・・。