Melt Down
「じゃあ、今日は俺が奢るよー。」
西藤さんが財布をひらひらっと見せた。
「やったー。」
彰特有のやる気が無いわけではないのに、やる気の無い声。
「みんな、今日の体育祭で疲れたでしょ?だからさ。今日は俺の奢り。」
「ありがとうございます。西藤さん。」
たつきが綺麗に笑う。
綺麗。羨ましい・・。
いつも思う。綺麗・・・。
そういえば、これからどこ行くんだろう?
「で、どこ行くの?彰。」
私は、西藤さんにくっついてる彰に聞いた。
「どこがいい?たつき。」
頭を傾げて彰は、たつきを見る。
「私に聞くなっ!」
たつきが軽く彰の頭を叩いた。
「マック?マックかぁー。まったく、たっきはホントにマック好きだね。」
「まだ何も言ってない。勝手につくるな!お前が食べたいだけだろうっ!」
「まったく。」ってつぶやくたつき。
「マックだそうですよ。西藤さん」
あいかわらずだなあって思いながら、少し苦笑しながら西藤さんに言った。
「マックなら俺の財布もそんなに痩せないかなー。」
西藤さんも苦笑。