先生にキス〈4〉

「なあ、さっきも言ったけど……午後どっか行く?」

お弁当を食べながら、ふと窓の外に目を向ける先生。

「でも……」


私は言葉を濁らせた。


確かに、天気いいから出掛けたくなるけど、誰かに見られる危険性は否めないし…。



「どっちみち、夕飯も何とかしないといけないんだよな…。あいにく冷蔵庫に、ほとんど何も入ってないし…。なんなら、二人で外食に行く?」


「あ…、食材だったら私が近くのスーパーで買ってきますけど…。」


いつも行ってるスーパーだし、近くだから一人で行けば、万が一誰かに会っても不思議がられないもんね…。



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