先生にキス〈4〉
「それじゃあ、授業がもうすぐ始まるので、失礼します。」
「あ、和丘。」
先生の呼ぶ声に教室に戻ろうとしていた私は振り向いた。
「これ、御守り。」
指導室にいる他の生徒に聞こえないくらい小さな声で、私の手の中に何かを握らせた。
指導室を出た後、手を広げてみると、そこには折り畳まれた水色の紙…。
なんだろう、と思いながら開けてみると…
『幸歩なら大丈夫!自分を信じて頑張れ!
内定決まったら、デートしに行こうな。』
そう書かれていた。