先生にキス〈4〉
「あの……準備出来ました。」


テーブルの上にコトンとスープの入った器と、手前にスプーンを置いた。


「なんか、いい匂いがする…。」


先生は、布団を剥いでベッドからゆっくりと起き上がった。


「先生、大丈夫…ですか?」


ソファーのところまで移動する先生は、ちょっとフラついたりして、思わず私は腕を握って支えるようにソファーに一緒に座った。



熱は下がったって言っても、まだ病み上がりだもんね…。



「ありがとう…。カッコ悪いな、俺…。」


先生は、恥ずかしそうに頭を掻いた。



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