先生にキス〈4〉
「ありがとう…。そうだ!私もこれ作ったんだ…。お昼に食べて。」


お母さんにお弁当の入った小さな紙袋を渡した。


「幸歩ったら、早起きしてお弁当作ってくれてたの?ありがとう!すごく嬉しい!よ〜く味わって食べるからね。」


紙袋を大事そうに持ったお母さんは、“行ってきます”と元気よく言って出かけて行った。




ドキン……



お母さんがいなくなった途端に胸がドキドキし始める。


まだ朝早いし、家の掃除や洗濯をして、落ち着いた後に先生の家に行けばいいよね。



そんなに早く行っても、心臓がもたないし…。



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