先生にキス〈4〉
気付けば、私は先生の胸の中に顔を埋めていた。
「幸歩、遅すぎ。」
フウッという先生の吐息が私の髪の毛を揺らす。
「遅くないですよ!むしろ、早過ぎるくらいです!」
「俺、なかなか幸歩が来ないから、迎えに行こうかと思ってたんだぞ?」
大げさですよ、先生…!!
私の嫌な予感は的中だったなあ…。
先生のことだから、なかなか行かない私を心配して、家に来るんじゃないかって、ふと思ったんだよね…。
まさにその通り…。