はぴねす



私はスタッフルームのドアを遠慮がちに開けた


そこには、休憩中の竜次さんがいた


「あれ?優璃ちゃんじゃん」


私は胸をなで下ろした


川神竜次(カワカミリュウジ)さんは嵐兄ィの幼なじみ。


家によく来ては手料理をごちそうしてくれる


私にとって、第2のお兄さんってカンジかな


「久々ぁ~。元気にしてた?」


伸び放題の髪をゴムで結いながらにかっと笑った


「嵐斗ならレジカウンターにいるはずだけど・・・」


「嵐兄ィには会いました。」


「そーなの?じゃぁ、なんでココに?」


私は最初から今日の出来事を竜次さんに話した


「そっかそっかぁ~。大変だねぇ、優璃ちゃんも」


腕を組み、眉間に皺を寄せる竜次さん


その仕草、嵐兄ィにそっくりだな


「OK。その柏木兄弟たちが店を出るまでオレがかくまってやるよ」


竜次さんが親指を立て、またにかっと笑った


「ありがとうございます、竜次さん」



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