はぴねす

「ありがとーございました」


ﾊﾞｲｸで家まで送ってもらった私は、竜次さんに頭を下げた


「いいーってことよ。また店においでね、優璃ちゃん。」


「また、そのうち･･･」


竜次さんはﾊﾞｲｸのｴﾝｼﾞﾝを吹かした


「あのさ、優璃ちゃん」


「はい?」


「ｽｷﾝｼｯﾌﾟ恐怖症は治った?」


身体が強張る


「治ってないの?うーん･･･」


私は俯いた


「少しでいいから人に触れたらどうかな?人肌って気持ちいよ?」


「････がんばってみます」


「うん、いいコ♪」


くしゃくしゃっと竜次さんが頭を撫でた


「またね、優璃ちゃん。おやすみ」


ﾊﾞｲｸの騒音と共に、竜次さんは消えていった