はぴねす
「優璃、帰ってたの?」
振り返ると、嵐兄ィが立っていた
坂口嵐斗(サカグチラント)
私より1つ上の義兄さん。
私は嵐兄ィと呼ぶ
血は繋がってないけど本当のお兄さんのように慕ってくれる
大切な人の一人だ
「うん。学校が早く終わったから」
「そっか、高2は今日早かったんだよな。忘れてた」
男にしては長い髪を掻き分け、嵐斗くんはテレビをつけた
「嵐兄ィ、その箱なに?」
きれいにラッピングしている箱を私は指さした
実はさっきから気になってた
「ああ、これ?女子から貰った。」
「そっか、嵐兄ィモテるもんね」
「んなことねぇよ」
私の頭をくしゃっと撫で、嵐兄はお風呂場に消えた