はぴねす



「かわいいねぇ♪名前なんてゆーのぉ?」


机の前に座り、ソウマという人は私の顔を覗き込んできた


「ねぇ、爽真ぁ。坂口さんなんかほっといていこーよぉ」


「そうよぉ。坂口さんなんかと寝てもきっとイけないよぉ?」


「なんたってそのコ、処女だしねぇ~」


女子がくすくすと忍び笑いをした


よく分かんないけど、私バカにされてるよ、きっと


するとソウマという人は立ち上がり、女子たちを睨みつけた


「・・・あのさぁ、キミたち。人を見下す前に自分を磨き治したらどう?」


さっきより低い声に、女子たちは驚いてる


「正直言って、キミたちってあんま魅力ないんだよねぇ。だからさ、今日限りでオレに近寄らないでくれる?」


顔は笑ってるけど、目が笑ってない・・・


冷や汗が出た


「そ、それって・・・」


「キミらはもういらないってこと。分かった?」


その言葉を最後に、女子たちは逃げるようにクラスを出て行った





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