空色
結局スタバは通り道にはなくて、別のコーヒー屋でキャラメル味のコーヒーを買った。
ロンドンではチェーン店みたいだけど、アメリカでは聞いたこともない名前のコーヒー屋。
ライアンが当然のようにあたしの分もオーダーする。
彼女という立場のようで、違うこの関係に、あたしはいつも出そうかって言うんだけど、それはアメリカ人の男のプライドなのか、受け取ってもらえたコトはなかった。
“あー、幸せ☆"
コーヒーを飲みながら列車を待つあたしは、思わずそう言った。
“ははっ、そんなんで幸せ感じんなんていいな。"
ライアンが笑いながら言った。