空色


目を開けると、そこは白い世界があった。

壁も白。

あたしが寝ているベッドも、周りに置かれているベッドも、窓辺で揺れているカーテンも。


自分がどこにいるのか、頭が認識しはじめる。


「ひかりっ!目、覚めたのね、良かったぁ。」

花瓶に花をいけたばかりらしいママがあたしに駆け寄る。


「ママ、あたし…手術は成功したの?」


「えぇ。無事成功したわ。ホント良かった…」



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