空色
何も答えることが出来ないあたしを、じっと見つめるライアン。
好き。
だけど愛しているのかは分からない。
“あたしは…”
そう言いかけたとき、後ろからショージのイライラした声がした。
“おいっ、いちゃつくのは後でやれよ。喉渇きまくりだっつーの、早くしろー!”
“あー、はいはい。今行くよ。”
ライアンが何事もなかったかのようにジュースを買い、歩き出す。
“はい、ダイエットコーク。”
あたしに手渡したその缶は、ヒンヤリ冷たくて、あたしの心まで冷えていく気がした。