空色
act 5
『先生って空好きなんですか?』
授業が終わって、次の上級生のクラスの準備をしようと黒板を消していた時、後ろから声をかけられた。
『何でそう思う?』
いきなりの質問に、僕はその問いかけをしてきた生徒を見つめた。
『いつも空見てるでしょ?特に晴れた日とか。よくぼーっと眺めてる。』
『そうかな?』
ごまかしてみたけど、自分にも身に覚えはあった。
確かによくぼーっと眺めてしまう。
あの後からだ…
『…写真の女の人ですか?』