空色


ここロンドンの街を夕暮れ時に歩くと、なんだか切ない気分になる。

彼女と過ごした最後の休暇を思い出すから。

無邪気に走っていた、時計台の近くの道とか。

青い空が段々と消えかかっていくのも、切なさをいっそう引き立てるんだろう。

ロンドンに移り住んだのは、あの美しすぎた一週間が、忘れられなかったから。

アメリカには、悲しい思い出が多すぎる。

ここは、楽しかった日々だけ。


キレイな街並みが、夢の世界へと僕を導く。


僕は今も、君の面影を探してる…



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