空色


彼女の手料理を食べ、リビングで一緒にテレビなんかを見て。

ワインを楽しむ。

いい大人の男女が二人で夜ふけるまでお酒を飲めば、当然その後があるわけで。

ほぼ毎晩、僕らはお互いの欲求を満たしあう。

どうやら彼女は簡単には会えない距離に恋人がいるらしく、僕にとってはむしろその方が都合がいい。

本気で恋人を作る余裕は、まだ僕にはないからだ。


『…今日も泊まってく?』

甘えた声で、誘うように僕を見つめる薄茶色の瞳。

僕は返事の変わりに、彼女の唇に自分の唇を押し当て、隙間から舌を這わせる。

深く、深く、欲望のままに…


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