空色


“そうか、おめでとう。そういうことなら来月からは短期のバイトでも雇うさ、心配いらないよ。友達で誰か働けそうな子とかいたら紹介してくれる?”

“もちろん。探してみます。”

“まぁ最悪今いるメンバーでなんとかやっていくさ。そんな忙しいわけでもないしね。”

店長がそう言って笑うから、あたしもつられて笑う。

“ありがとうございます。”

“なんてことないさ。それよりおめでとう!ホント良かったな、夢に近づいたじゃん。今のうちにサイン貰っといて、店に飾っておこうかな♪”

“気が早いですよ(笑)”

“そんなことはないさ。そのうちビッグになるよ、ここもすぐ辞めれるさ。”

店長はそう言って、またメガネをかけたので、あたしも着替えに向かうことにした。

“じゃ、そういうことで。失礼します。”

“あぁ、ここ辞める時はサインだけは忘れないように残してってくれよ☆”


店長がイタズラっぽくそう言ったから、あたしものって答えた。

“もちろん♪”



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