空色
SHE LIKES HIM BUT HE LIKES THE OTHER GIRL
「ねね、ひかりちゃんも行くでしょ?」
マリカに声をかけられて、あたしは返事に戸惑う。
「行こうぜ。マジかっこいいから!」
同じクラスで、きっとこの学校一かっこいいだろう、ハーフで目立つ男レオがマリカに続ける。
この二人が並ぶと、ホント絵になるっていうか。
あたしだけが浮くっていうか。
お世辞にも可愛いなんて言えない顔が、ここに不釣り合いな気がしてしまう。
「うーん、確かにあんたから借りたCDは結構好きだけど。別にあたし詳しくないし、ライブとか行ったことないんだもん。」
「んなこと気にすんなって。行ったら楽しいよ☆」
「そうだよー!」
「有紀クンと行ったらいいじゃん?彼も好きなんでしょ?」
今あたしがこんなに誘われているのは、レオが行く人がいないからってマリカを誘ったのがきっかけで、マリカはあたしが行かないなら行かないってゴネてるわけ。